本文へスキップ

産科医療の無料法律相談real estate

原因分析報告書 事例番号290001〜290100
事例番号:290100
〇 妊娠 36 週 0 日救急外来受診時からの胎児心拍数陣痛図の判読(基線細変動減少、中等度変動一過性徐脈)と対応(BPS 2 点に対して、再検査を行わずに経過観察を行ったこと)は医学的妥当性がない。
〇 帝王切開決定から児娩出までの時間(1 時間 37 分)については賛否両論がある。

事例番号:290099
〇 「原因分析に係る質問事項および回答書」によると、6 時 9 分に帝王切開を決定したとされており、児娩出まで 2 時間 13 分要したことについては賛否両論がある。

事例番号:290099098
〇 家族からみた経過によると、妊娠 40 週 3 日 18 時に妊産婦から出血の電話連絡があり、19 時 45 分当該分娩機関を受診し診察後帰宅しているが、その際の記録をしなかったことは一般的ではない。

事例番号:290097
□ 学会・職能団体に対して
脳性麻痺発症に関与すると考えられる明らかな異常所見を見出すことができない事例を集積し、疫学調査や病態研究等、原因解明につながる研究を推進することが望まれる。

事例番号:290096
□ 学会・職能団体に対して
遅発型 GBS 感染症に対する疫学的調査、予防・診断・治療に対する知見の集積が望まれる。

事例番号:290095
□ 学会・職能団体に対して
臍帯脱出時の対応についての指針を作成することが望まれる。

事例番号:290094
□ 学会・職能団体に対して
地方自治体に対して、妊娠中の B 群溶血性連鎖球菌スクリーニングを、「産婦人科診療ガイドライン」で推奨する時期に公的補助下に一律に実施できる制度を構築するよう働きかけることが望まれる。
※ 「産婦人科診療ガイドライン-産科編 2014」では、腟分泌物培養検査(GBS スクリーニング)を妊娠 33 週から 37 週に実施することを推奨しているが、検査費用の公的補助制度によって同時期の実施が難しい地域がある。

事例番号:290093
〇 帝王切開決定前の14 時28 分から17 時まで分娩監視装置が装着されているが子宮収縮のみが記録されており、14 時から18 時17 分まで胎児心拍の確認が行われていないことは一般的でない。
※ 帝王切開決定前後の時間帯は子宮収縮の増強があり、それに伴う胎児の状態の急変の可能性もあり得る。また、硝酸イソソルビドは母体の血圧低下作用により子宮血流量の変動に伴う胎児胎盤循環障害を起こす可能性のある薬剤であり、胎児心拍の評価の必要性が高い状況であった。

事例番号:290092
□ 学会・職能団体に対して
妊娠・分娩・新生児期の経過に脳性麻痺発症に関与すると考えられる事象を見出すことができない事例を集積し、疫学調査や病態研究等、原因解明につながる研究を推進することが望まれる。

事例番号:290091
□ 学会・職能団体に対して
常位胎盤早期剥離は、最近の周産期管理においても予知が極めて困難であるため、周産期死亡や妊産婦死亡に密接に関与する。
常位胎盤早期剥離の発生機序の解明、予防法、早期診断に関する研究を推進することが望まれる。

事例番号:290090
□ 学会・職能団体に対して
常位胎盤早期剥離は、最近の周産期管理においても予知が極めて困難であるため、周産期死亡や妊産婦死亡に密接に関与する。
常位胎盤早期剥離の発生機序の解明、予防法、早期診断に関する研究を推進することが望まれる。

事例番号:290088
□ 学会・職能団体に対して
分娩機関に対して、胎児心拍数陣痛図は 3cm/分で記録するよう指導することが望まれる。
常位胎盤早期剥離は、最近の周産期管理においても予知が極めて困難であるため、周産期死亡や妊産婦死亡に密接に関与する。常位胎盤早期剥離の発生機序の解明、予防法、早期診断に関する研究を推進することが望まれる。

事例番号:290087
〇 17 時21 分の人工破膜の適応については評価できない。
〇 吸引分娩の方法(吸引回数 5 回)、実施時の児頭の下降度(「診療体制等に関する情報」によると児頭の位置は Sp±0cm から+1cm とされている)はいずれも基準内であるが、吸引分娩の所要時間については診療録に吸引分娩終了時刻の記載がなく評価できない。また、診療録に吸引分娩についての詳細な記載がないことは一般的でない。
〇 母体搬送決定から救急隊への連絡までに 28 分を要したことは一般的ではない。

事例番号:290086
□ 学会・職能団体に対して
脳性麻痺発症に関与すると考えられる異常所見を見出すことができない事例を集積し、疫学調査や病態研究等、原因解明につながる研究を推進することが望まれる。

事例番号:290085
〇 ノンストレステストを妊娠 41 週 0 日までの妊娠経過中に一度も施行しないことの医学的妥当性は不明である。
〇 妊娠 35 週の母体の下痢、嘔吐、下腹部痛、発熱の発症時、ドップラ法による胎児心拍の確認のみで胎児の状態評価を行ったことは一般的ではない。

事例番号:290084
〇 妊娠 35 週 3 日 22 時 42 分、リトドリン塩酸塩を内服にて投与したことは一般的ではない。
〇 入院後の超音波断層法実施後、胎児機能不全、常位胎盤早期剥離疑いと診断し緊急帝王切開を決定したことは一般的であるが、超音波断層法実施から児娩出まで 1 時間 37 分要したことは一般的ではない。

事例番号:290083
□ 学会・職能団体に対して
胎児心拍数陣痛図や臍帯動脈血ガス分析値に異常を認めず、さらに出生後の経過にも異常を認めない早産児において、どの程度の頻度で脳室周囲白質軟化症がみられるのか、また、その発症機序に関する調査・研究を行うことが望まれる。

事例番号:290082
〇 妊娠 33 週 0 日での陣痛開始後、胎児心拍数の連続モニタリングを実施せず、間欠的モニタリングとしたことについては賛否両論がある。

事例番号:290081
〇 オキシトシン注射液の使用にあたって、文書による同意を得たこと、投与開始量、増加量、分娩監視装置により連続監視を実施したことはいずれも一般的であるが、増量間隔は基準から逸脱している。
〇 妊娠 41 週 4 日 20 時 15 分からオキシトシン注射液を投与したことは賛否両論があるが、22 時 40 分頃以降に胎児心拍数波形がレベル 4(異常波形・中等度)、22時 55 分頃にレベル 5(異常波形・高度)へと悪化する状況で、約 1 時間にわたって吸引分娩のみの対応としたことは一般的ではない。
〇 吸引分娩については、開始時刻、開始時の内診所見の記載、牽引回数、総牽引時間等の詳細の記載がなく、評価できない。診療録に吸引分娩についての詳細な記載がないことは一般的ではない。

事例番号:290080
〇 感染徴候、哺乳力異常のある児に対して、抗菌薬の内服投与で経過をみたことは選択されることは少ない。

事例番号:290079
〇6 時 45 分に遅発一過性徐脈の出現かつ基線細変動の減少を認めたことから、胎児心拍数波形レベル 4(異常波形・中等度)と判断したことは一般的ではない。また、その後の対応(経過観察したこと)も一般的ではない。

事例番号:290078
〇 説明書の内容にメトロイリンテルの有害事象として臍帯脱出の可能性に言及した記録がないことは一般的ではない。
〇 メトロイリンテル挿入前の対応(分娩監視装置装着、内診)は一般的であるが、オキシトシン点滴投与後に挿入したことは選択されることは少ない。
〇 メトロイリンテル挿入前の臍帯下垂の有無について、診療録に記載がないことは一般的ではない。
〇 オキシトシン点滴の初期および増量時の投与量は一般的であるが、増量間隔は
基準から逸脱している。
〇 妊娠 40 週 6 日 10 時 56 分以降の助産師の対応(胎児心拍数は自然に回復するとして経過観察したこと、トイレ歩行を許可したこと)は一般的でない。
〇 妊娠 40 週 6 日 11 時 20 分、メトロイリンテルの脱出および破水を確認した時点における臍帯脱出の有無について、診療録に記載がないことは一般的でない。

事例番号:290077
〇 児を横向きにしたまま看護スタッフがその場を離れたことは、選択されることは少ない。
〇 生後 3 日までの新生児管理において、哺乳状況や体重の経過のみが記載され、その他の所見が記載されていないことは一般的ではない。

事例番号:290076
〇 児を横向きにしたまま看護スタッフがその場を離れたことは、選択されることは少ない。
〇 生後 3 日までの新生児管理において、哺乳状況や体重の経過のみが記載され、その他の所見が記載されていないことは一般的ではない。

事例番号:290075
〇 妊娠 33 週以降に腟分泌物培養検査を行っていないことから、分娩時は GBS未検査としての対応が必要であり、分娩進行中に予防的抗菌薬の投与を行っていないことは一般的ではない。

事例番号:290074
〇 オキシトシン注射液の投与中に 1 時間 40 分間分娩監視装置を外していたことは一般的ではない。

事例番号:290073
□ 学会・職能団体に対して
妊娠中や分娩中に発症する、原因を解明することが困難な胎児低酸素・脳虚血事例を集積し、その原因の解明を行うことが望まれる。

事例番号:290072
〇 妊娠 29 週 4 日 18 時前の妊産婦からの電話連絡への対応として、診察を行わずに子宮収縮抑制薬を処方したことは一般的ではない。
〇 胎児心拍数陣痛図の記録速度が 1cm/分であることは、基準から逸脱している。
〇胸骨圧迫実施の有無については診療録に記載がないため不明であるが、実施されていないとすれば一般的ではない。

事例番号:290070
〇 吸湿性子宮頸管拡張材を挿入後、帰宅としたことは一般的ではない。
〇 子宮収縮薬使用時の説明・同意の取得方法(「原因分析に係る質問事項および回答書」によると口頭で説明、診療録に記載せず)は一般的ではない。
〇 分娩監視方法(ジノプロストン錠投与中に分娩監視装置を連続的に装着せず)は一般的ではない。
〇オキシトシン注射液の開始時投与量(5%ブドウ糖注射液 500mL にオキシトシン注射液 5 単位を溶解し 20mL/時間で開始)および増量方法(30 分で 20mL/時間から 40mL/時間へ増量)は基準から逸脱している。

事例番号:290069
〇 帝王切開決定から約 1 時間 30 分で児を娩出したことは賛否両論がある。

事例番号:290068
〇 「家族からみた経過」によると、搬送元分娩機関において、メトロイリンテルの使用中・使用後に臍帯脱出が発症した症例が存在することを含めたインフォームド・コンセントを得ていないことは一般的ではない。
〇搬送元分娩機関において、メトロイリンテル挿入前に臍帯下垂がないことの確認の有無が診療録に記載されていないことは一般的ではない。
〇 搬送元分娩機関において、メトロイリンテル挿入以降、胎児心拍数陣痛図で臍帯圧迫を示唆する軽度・高度変動一過性徐脈が散発している状態で、原因検索を行わず、体位変換等で対応したことは一般的ではない。

事例番号:290067
〇 搬送元分娩機関から母体搬送を受け入れ、常位胎盤早期剥離疑いで入院としてから児娩出まで 1 時間 25 分を要したことは一般的ではない。

事例番号:290066
〇 陣痛発来後の胎児心拍数の確認に関し、分娩監視装置の装着間隔は一般的であるが、装着していないときの胎児心拍数の確認間隔は基準から逸脱している。

事例番号:290065
□ 学会・職能団体に対して
常位胎盤早期剥離は、最近の周産期管理においても予知が極めて困難であるため、周産期死亡や妊産婦死亡に密接に関与する。
常位胎盤早期剥離の発生機序の解明、予防法、早期診断に関する研究を推進することが望まれる。
緊急時に医療機関と連絡がとれない場合に対応するためのシステムを構築し妊産婦へシステムの周知の徹底を図ることが望まれる。

事例番号:290064
〇 妊娠 38 週 5 日の子宮収縮薬(オキシトシン注射液)投与中、7 時 51 分頃から 8 時25 分まで分娩監視装置を装着していないことは一般的ではない。
〇 吸引術の適応や方法について、診療録に記載がないことは一般的ではない。

事例番号:290063
〇 子宮収縮薬(オキシトシン注射液)による陣痛促進について、診療録に子宮収縮薬使用の適応の記載がないこと、また、文書による説明・同意を得ていないことは一般的ではない。

事例番号:290062
□ 学会・職能団体に対して
新生児 GBS 感染症の事例において、妊娠 33 週以降の腟分泌物培養における陰性例が散見される。ガイドラインにおける採取時期と採取部位の推奨レベルの再検討が望まれる。

事例番号:290061
〇 妊娠 38 週 5 日と 38 週 6 日の子宮収縮薬(オキシトシン注射液)の投与方法について、妊娠 38 週 5 日に 5%ブドウ糖注射液 500mL+オキシトシン注射液 5 単位を 20mL/時間で点滴投与を開始したこと、妊娠 38 週 6 日に 5%ブドウ糖注射液 500mL+オキシトシン注射液 5 単位を 30mL/時間で点滴投与を開始したこと、および 130mL/時間まで増量したことは基準から逸脱している。
〇 吸引分娩と子宮底圧迫法の詳細な記載がないことは一般的ではない。

事例番号:290060
□ 学会・職能団体に対して
遅発型 GBS 感染症に対する疫学的調査、予防・診断・治療に対する知見の集積が望まれる。

事例番号:290059
〇 一絨毛膜双胎の管理を診療所単独で行ったことは選択されることは少ない。
〇 活気低下、哺乳不良のため高次医療機関 NICU に搬送したのが生後 2 日であったことについては賛否両論がある。

事例番号:290058
〇2 時間以内に三種類の分娩誘発方法を併用したことは一般的ではない。

事例番号:290057
□ 学会・職能団体に対して
双胎間輸血症候群の原因究明と予防・治療に対する研究を推進することが望まれる。

事例番号:290056
〇 妊娠 39 週 5 日 10 時 18 分以降、胎児心拍数陣痛図で胎児心拍数基線頻脈、基線細変動減少、遅発一過性徐脈を認める状況で経過観察したことは選択されることが少ない。
〇 12 時 26 分頃の胎児心拍数陣痛図で、基線細変動の減少が持続し、さらに遷延一過性徐脈と遅発一過性徐脈の頻発を認めた時点で、急速遂娩を決定せず、経過観察を継続したことは一般的ではない。
〇 不当軽量児である児に対して、出生後に定期的な血糖測定を行わず経過観察したこと、および生後 1 日に血糖測定を行い 34 r/dL であった状況で糖類製剤の哺乳のみを行い、血糖の上昇を確認せずに経過観察したことはいずれも一般的ではない。

事例番号:290055
□ 学会・職能団体に対して
入院前(陣痛開始前)に発症した異常が中枢神経障害を引き起こしたと推測される事例を集積し、原因や発症機序についての研究を推進することが望まれる。

事例番号:290054
〇 分娩誘発のために膀胱留置カテーテルの使用(挿入、蒸留水 100mL 注入、1.5kg での牽引)が選択されることは少ない。膀胱留置カテーテルによる子宮頸管熟化処置時にインフォームドコンセントを口頭で行ったが診療録に記載しなかったことは一般的ではない。
〇 ジノプロスト注射液による陣痛促進について、口頭で説明を行い診療録に記載がないことは基準から逸脱している。
〇 膀胱留置カテーテル(100mL)挿入から約 3 時間後に分娩監視装置を装着したことは、基準から逸脱している。
〇 ジノプロスト注射液の使用方法(開始時投与量、増量時の投与量、維持投与量)は基準から逸脱している。
〇 妊娠 35 週 1 日 11 時 57 分から装着された胎児心拍数陣痛図で一過性徐脈が散発し、徐々にその所見が重症化しているが、その医学的な評価、対応に関して診療録に記載がないことは一般的ではない。

事例番号:290053
□ 学会・職能団体に対して
電話連絡で急産(墜落分娩等)が予測された際の、妊産婦および家族への指導についてガイドラインを策定することが望まれる。

事例番号:290052
〇 内診または子宮頸管長測定を実施せずに帰宅としたことは一般的ではない。

事例番号:290051
〇 ジノプロストン錠による陣痛誘発に関する妊産婦への説明・同意について、診療録に記載しなかったことは一般的ではない。
〇  ジノプロストン錠による陣痛誘発中に分娩監視装置を外したこと(妊娠 40 週 6 日の 14 時 10 分から 15 時 17 分、17 時 52 分から 18 時 30 分)は基準から逸脱している。
〇 子宮口開大 9cm、児頭の位置 Sp±0cm の状態で吸引分娩を開始したとすると基準から逸脱している。
〇 妊娠 41 週 0 日 1 時 20 分に子宮底圧迫法を併用した吸引分娩開始後、胎児心拍数波形レベル 5(異常波形・高度)の胎児心拍数異常(徐脈、基線細変動の消失)が認められた状況で、帝王切開を施行せず、陣痛増強することを選択肢に入れて妊産婦・家族と相談の上帝王切開としたことは一般的ではない。

事件番号:290050
〇 妊娠 37 週 3 日より開始した分娩誘発に関する説明と同意について診療録に記載しなかったことは一般的ではない。
〇 分娩誘発中の分娩監視装置装着についての記録、胎児心拍数陣痛図の判読所見の定期的な記録、吸引分娩の適応を記載しなかったことは一般的ではない。
〇 U児の徐脈が認められている中、16 時 59 分にオキシトシン注射液を増量したことは賛否両論がある。
〇 第2子の吸引分娩の方法(総牽引時間 70 分、吸引回数 6 回)は一般的ではない。

事例番号:290049
□ 学会・職能団体に対して
双胎妊娠の早産に関して早期診断・予防・治療に関する更なる研究の推進が望まれる。

事例番号:290048
〇診療録に分娩誘発の説明や同意取得について記載がないこと、2 錠目のジノプロストン錠内服、オキシトシン注射液の増量の記載がないことは一般的ではない。
〇家族からみた経過にあるとおり、4 時ないし 4 時 30 分には児がぐったりした様子であったのであれば、その後も通常の管理を続けたことは一般的ではない。

事例番号:290047
〇妊娠経過中に FGR(胎児発育不全)を認める状態で 12時 25 分に胎児心拍数モニタリングを終了したことは基準から逸脱している。
〇 妊娠 37 週 3 日 15 時 01 分からの胎児心拍数モニタリングを 15 時 34 分に終了したことは一般的ではない。
〇 分娩経過において医師の記録がないことは一般的ではない。

事例番号:290046
〇 妊娠 39 週 5 日 5 時 13 分頃以降の胎児心拍数陣痛図の波形の判読の記載がないことは一般的ではない。
〇 出生時、心拍数 60 回/分、経皮的動脈血酸素飽和度 40%の状況でマスクによる酸素投与を実施し、生後 9 分以降にバッグ・マスクによる人工呼吸を開始したことは一般的ではない。

事例番号:290045
〇 妊娠 33 週 3 日以降、胎児心拍数基線細変動消失と判断し、バイオフィジカルスコアリング(BPS)で児の健常性に留意しつつ経過観察としたことについて、医学的妥当性には賛否両論がある。

事例番号:290044
○  妊娠 28 週 5 日妊産婦が腹部緊満感を自覚し来院した際、子宮収縮抑制薬を処方し 1 週間後の受診を指示したことは選択されることの少ない対応である。

事例番号:290043
〇 妊娠初期から妊娠 33 週まで搬送元分娩機関(診療所)で一絨毛膜二羊膜双胎を管理したことは選択されることの少ない対応である。

事例番号:290042
□ 学会・職能団体に対して
入院前(陣痛開始前)に発症した異常が中枢神経障害を引き起こしたと推測される事例を集積し、原因や発症機序についての研究を推進することが望まれる。

事例番号:290041
〇 妊娠 38 週 6 日入院時から基線細変動の減少を認め、その後高度遅発一過性徐脈が出現している状況で、連続監視はしたものの、医師への連絡や急速遂娩の準備をせずに経過をみていたことは一般的ではない。

事例番号:290040
〇 妊娠 39 週 3 日 3 時に分娩監視装置を持続で装着し、絶飲食で様子をみるとしたことは一般的ではない。

事例番号:290039
□ 学会・職能団体に対して
母体のワルファリンカリウム内服と胎児脳室内出血の関連について検討することが望まれる。

事例番号:290038
〇 3 時 32 分からの胎児心拍数陣痛図で「一過性徐脈なし」と判読したことは医学的妥当性がない。

事例番号:290037
〇 外来での胎児心拍数陣痛図の所見(基線細変動の消失を伴う繰り返す遅発一過性徐脈)に対する対応の医学的妥当性には賛否両論がある。
〇 生後 58 分、経皮的動脈血酸素飽和度の低下を認めた後、気管チューブの位置確認を行なわなかったことは一般的ではない。

事例番号:290036
〇搬送元分娩機関において、搬送元分娩機関において、リトドリン塩酸塩を静脈内投与したことの医学的妥当性は不明である(エビデンスがない)。

事例番号:290035
〇オキシトシンによる陣痛促進について、診療録に適応の記録がないこと、文書による説明・同意を得ていないこと、増量間隔は基準から逸脱している。

事例番号:290034
〇 陣痛促進に際して説明と同意を口頭で得て診療録に記載していないことは一般的ではない。
〇 妊娠 39 週 5 日 10 時 05 分に前回の増量から20 分で投与量を増量していることは基準から逸脱している。
〇 出生当日、多呼吸や発熱の症状が認められた状況で、感染症に関する検査が実施されなかったことは、選択されることが少ない。

事例番号:290033
〇 搬送元分娩機関において23時15分に医師に報告されており、その報告内容は不明であるが、胎児心拍数陣痛図の波形はレベル 4(異常波形・中等度)の状態であることから医師が胎児心拍数陣痛図の経過観察の継続を指示したことは一般的ではない。

事例番号:290032
□ 学会・職能団体に対して
原因不明の脳性麻痺の事例集積を行い、その病態についての研究を推進することが望まれる。

事例番号:290031
〇 子宮収縮薬(オキシトシン注射液)の投与方法について、オキシトシン点滴(5%ブドウ糖注射液 500mL+オキシトシン注射液 10 単位)を妊娠 40 週 6 日 8 時 8 分に 18mL/時間に増量した後、8 時 35 分に 24mL/時間に増量したことは一般的ではない。

事例番号:290030
〇 分娩誘発における子宮収縮薬使用について、原因分析に係る質問事項及び回答書によると口頭で説明と同意を行ったとされており、口頭で説明と同意を行ったことは一般的であるが、説明および同意を得たことについて診療録に記載がないことは一般的ではない。
〇 妊娠 40 週 4 日および妊娠 40 週 5 日の分娩誘発において、5%ブドウ糖500mL にオキシトシン 5 単位を溶解したものを 11 時 30 分に 48mL/時間で一時中止し、13 時 00 分に 60mL/時間で再開したことは選択されることの少ない対応である。
〇 オキシトシン注射液を一時中断している間、分娩監視装置も終了したことは一般的ではない。

事例番号:290029
〇 分娩誘発前日に羊水除去を行ったことは選択肢のひとつであるが、羊水除去と分娩誘発について文書による同意を得ていないことは一般的ではない。

事例番号:290028
□ 学会・職能団体に対して
妊娠中や分娩中に発症する、原因が特定できない胎児低酸素・酸血症事例を集積し、その原因の解明を行うことが望まれる。

事例番号:290027
□ 学会・職能団体に対して
胎盤病理組織学検査の実施推奨について、子宮内感染や胎盤の異常が疑われる場合、重症の新生児仮死が認められた場合、胎児発育不全の場合など、「産婦人科診療ガイドライン」に記載されるよう働きかけることが望まれる。また、国・地方自治体に対して、保険適応下に検査が実施できる制度の構築を働きかけることが望まれる。

事例番号:290025
〇 子宮頸管拡張目的にメトロイリンテルを使用したことは選択肢のひとつであるが、蒸留水を 200mL 注入したことは基準から逸脱している。
〇 陣痛促進目的にジノプロスト注射液を使用する際に、妊産婦への説明と同意を口頭のみで行ったことは一般的ではない。
〇 ジノプロスト注射液の初期投与量 12 滴/分(36mL/時間)、および増量の方法は基準から逸脱している。
〇 体温 38.2℃、再検査で 37.7℃と発熱が認められる状態で、退院としたことは一般的ではない。

事例番号:290024
〇 常位胎盤早期剥離の関連因子は認められない。
〇 常位胎盤早期剥離の発症時期を特定することは困難であるが、妊娠 35 週 2日の 16 時頃またはその少し前の可能性があると考える。

事例番号:290023
〇 妊娠 36 週 4 日の 11 時 15 分に分娩監視装置を装着した後、6 時間を超えて分娩監視装置を装着していないこと、および分娩第U期に胎児心拍数の連続モニタリングを行っていないことは、一般的ではない。
〇 光線療法終了後に血中ビリルビン値を測定せず、黄疸計測定値のみで黄疸の確認を行ったことは選択されることは少ない。
〇 光線療法終了後、血中ビリルビン値が再度上昇する可能性の高い時期に、血中ビリルビン値を測定せずに退院としたこと、またその 1 週間後に受診としたことは選択されることは少ない。
〇 退院後に黄疸計測定値が上昇している状態で血中ビリルビン値を測定せずに経過観察としたことは選択されることは少ない。

事例番号:290022
□ 学会・職能団体に対して
脳性麻痺発症の原因を解明する事が極めて困難な事例を集積し、特にウエスト症候群と脳性麻痺発症との関連について、疫学調査や病態研究等、原因解明につながる研究を推進することが望まれる。

事例番号:290021
〇 妊娠 28 週の時点で、骨盤位に対して外回転術を行ったことは一般的でない。
〇 妊娠 40 週 1 日にオキシトシン注射薬を用いて陣痛促進を行った際に文書による同意を得なかったこと、口頭で同意を得た場合に診療録に記載しなかったことは一般的でない。
〇 帝王切開に関する妊産婦への説明・同意について診療録に記載しなかったことは一般的ではない。
〇 臍帯脱出を確認した際に看護スタッフで対応したことは医学的妥当性がない。
〇 17 時 18 分頃(胎児心拍数陣痛図の印字時刻)以降の胎児心拍数陣痛図の異常波形(胎児心拍数基線 80 拍/分未満の高度徐脈)に対して医師へ連絡しなかったことは医学的妥当性がない。
〇 吸引分娩の適応、開始時の内診所見(子宮口開大度、児頭の位置など)を診療録に記載していないことは一般的ではない。
〇 内診所見(子宮口開大度、児頭の位置など)について記載がないことは一般的ではない。
〇 5 分後のアプガースコアの内訳の記載が不十分であること、搬送中の児の状況についての記録がほとんどないことは一般的ではない。

事例番号:290020
□ 学会・職能団体に対して
早産児における脳室内出血の実態、原因究明の推進が望まれる。

事例番号:290019
〇 ジノプロストンによる使用中に分娩監視装置による連続モニタリングが行われていないことは基準から逸脱している。
〇 診療録に吸引分娩について詳細(適応、吸引分娩開始・終了時の時刻、児頭の位置等内診所見)の記載がないことは一般的ではない。

事例番号:290018
〇 14 時 38 分の子宮底圧迫法実施時の適応および児頭の位置・実施回数の記載がないことは一般的ではない。

事例番号:290017
〇 オキシトシン注射液投与中に分娩監視装置を連続装着したこと、およびオキシトシン注射液の投与開始量(5%ブドウ糖注射液 500mL にオキシトシン注射液 5 単位を溶解し、8mL/時間で開始)は一般的であるが、増量方法(30 分毎に 16mL/時間ずつ増量)は基準から逸脱している。
〇 妊娠 39 週 1 日の胎児心拍数陣痛図について、2 時 30 分に「胎児心拍数基線高め、低下なし」と判読したこと、および 2 時 50 分に「リアシュアリング、胎児心拍数基線 170 拍/分、一過性頻脈(+)、一過性徐脈(-)、基線細変動(+)」と判読したことには賛否両論がある。

事例番号:290016
〇 妊娠 37 週 0 日で羊水過少のため入院管理としたことは一般的であるが、硫酸マグネシウム水和物およびリトドリン塩酸塩注射液の点滴を行ったことは一般的ではない。

事例番号:290015
〇 子宮収縮薬(オキシトシン注射液)による陣痛促進に際して文書による説明と同意を行っていないこと、子宮収縮薬の開始時投与量(5%ブドウ糖 500mL にオキシトシン注射液 10 単位を溶解し 20mL/時間で持続投与開始)、増量法(25 分で 5mL増量)は一般的ではない。
〇 子宮収縮薬(オキシトシン注射液)による陣痛促進に際して、適応について診療録に記載がないのは一般的ではない。
〇 子宮収縮薬(オキシトシン注射液)使用時の分娩監視装置装着については評価できない。

事例番号:290014
〇 分娩監視装置の紙送り速度を 1cm/分としたことは基準から逸脱している。
〇 診療録に吸引分娩の適応、吸引開始時の児頭の位置、吸引分娩および子宮底圧迫法の実施時間の記載がないことは一般的ではなく、吸引分娩の適応、要約、方法については評価できない。

事例番号:290013
□ 学会・職能団体に対して
常位胎盤早期剥離は、最近の周産期管理においても予知が極めて困難であるため、周産期死亡や妊産婦死亡に密接に関与する。
常位胎盤早期剥離の発生機序の解明、予防法、早期診断に関する研究を推進することが望まれる。

事例番号:290011
〇 オキシトシンによる分娩誘発について文書による説明・同意を得たこと、連続して分娩監視装置を装着したことは一般的であるが、16 時 51 分から 17 時 15分までの増量間隔と増量の医学的妥当性は賛否両論がある。
〇 子宮底圧迫法で児頭を下降させて鉗子分娩(鉗子適位)とすることは、選択されることは少ない。

事例番号:290010
□ 学会・職能団体に対して
常位胎盤早期剥離は、最近の周産期管理においても予知が極めて困難であるため、周産期死亡や妊産婦死亡に密接に関与する。常位胎盤早期剥離の発生機序の解明、予防法、早期診断に関する研究を推進することが望まれる。

事例番号:290009
□ 学会・職能団体に対して
観察した事項および実施した処置に対しては、診療録に正確に記載することが望まれる。また、分娩監視装置を装着した時刻が明確に分かるよう記載することが望まれる。 ※本事例は、分娩の進行に伴う母児の状態に関する診療録の記載がほとんどなかった 。特に分娩経過中の胎児心拍数陣痛図の判読については、医師や看護スタッフが胎児心拍数の波形パターンをどう判読していたかについて記載がない 。それらについては診療録および助産録に記載することが必要である。また、分娩台へ移動後から分娩終了までの胎児心拍数陣痛図に時刻が印字されていなかった 。機器の不具合により印字が不可能な場合は、手書きで記載するなどの対応が望まれる。

事例番号:290008
〇 妊娠 35 週 6 日より、胎児が小さめであるためマルトース水和物注射液、高カロリー輸液用総合アミノ酸製剤による輸液治療を行ったことは一般的ではない。

事例番号:290007
〇 搬送元分娩機関において、腹部緊満が出現した妊娠 36 週 3 日 18 時 25分から 20 時 20 分までの経過の記載がないことは一般的ではない。
〇 搬送に際し子宮収縮抑制薬の点滴投与を行わなかったことは選択されることの少ない対応である。
〇 手術室で臍帯脱出を確認後、用手的に臍帯還納を試みたことは一般的ではない。

事例番号:290006
□ 学会・職能団体に対して
入院前(陣痛開始前)に発症した異常が中枢神経障害を引き起こしたと推測される事例を集積し、原因や発症機序についての研究を推進することが望まれる。

事例番号:290005
〇 妊娠 40 週 0 日、胎児心拍数陣痛図でリアシュアリングと判読したことは一般的ではない。
〇 妊娠 40 週 2 日 20 時 50 分に装着した胎児心拍数陣痛図上、遅発一過性徐脈を繰り返し認める状態で 21 時 49 分に分娩監視装置を終了したこと、その後も分娩監視装置を間欠的に装着したことは一般的ではない。
〇 妊娠 40 週 3 日 3 時 53 分以降の胎児心拍数陣痛図で早発一過性徐脈と判断し経過観察したことは一般的ではない。

事例番号:290004
□ 学会・職能団体に対して
正期産での PVL について集積し、その原因や発生機序に関する調査・研究を行うことが望まれる。妊婦および妊婦を取り巻く環境における禁煙指導を促進することが望まれる。

事例番号:290003
〇 先天感染の診断のための、母体血清学的検査を行わずに経過をみたことは一般的ではない。
〇 胎児心拍数陣痛図上、急速遂娩が必要と考えられる状況で、深部静脈血栓症の有無の精査を行うまで帝王切開を待機する方針としたことには賛否両論がある。
〇 胸骨圧迫の実施について診療録に記載していないことは一般的ではない。

事例番号:290002
〇 薬剤の使用方法は一般的であるが、ジノプロストン錠使用に際し、文書による説明を行い同意を得ていないことは基準から逸脱している。
〇 胎児発育不全を認め、ジノプロストン錠を使用した分娩の際に分娩監視装置による連続的胎児心拍数モニタリングをしていないことは一般的ではない。

事例番号:290001
〇 分娩誘発に関する説明と同意について、診療録に記載がないことは一般的ではない。
〇 ジノプロストン錠による分娩誘発を開始した後にメトロイリンテルを挿入したことは一般的ではない。
〇 子宮収縮薬(オキシトシン注射液)の投与方法について、5%ブドウ糖注射液 500mL+アトニン-O 注 5 単位を 30mL/時間で点滴投与を開始したこと、その後の増量(開始30 分後にオキシトシン点滴を 60mL/時間に増量、さらにその 30 分後に 90mL/時間に増量)は基準から逸脱している。
〇 子宮収縮薬(ジノプロストン錠およびオキシトシン注射液)投与中に分娩監視装置による子宮収縮および胎児心拍数の連続的記録を行わなかったことは基準から逸脱している。
〇 オキシトシン注射液投与中に胎児心拍数異常が認められた際、診療録にオキシトシン注射液の投与の継続を検討したかどうかの記載がないことは、一般的ではない。
〇 妊娠 41 週 2 日の 18 時頃からの胎児心拍数陣痛図にて繰り返す遷延一過性徐脈、18 時 20 分からは基線細変動の消失、徐脈が認められる状態で、急速遂娩を行ったことは一般的である。
〇 吸引分娩・子宮底圧迫法の適応、開始時の内診所見、開始時刻、終了時刻、吸引分娩の総牽引時間等について、診療録に記載がないことは一般的ではない。